第10回 アガサ・クリスティー賞(2020)

大賞

地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険

地べたを旅立つ

そえだ信(著)
早川書房

あらすじ
鈴木勢太、性別男、33歳。未婚だが小学5年生の子持ち。北海道札幌方面西方警察署刑事課勤務……のはずが、暴走車に撥ねられ、次に気づいたときには……「スマートスピーカー機能付きロボット掃除機」になっていた! しかもすぐ隣の部屋には何故か中年男性の死体が。どんなに信じられない状況でも、勢太には諦められない理由があった。亡き姉の忘れ形見として引き取った姪・朱麗のことだ。朱麗の義父だった賀治野は、姉と朱麗に暴力を働き接近禁止命令が出ていたが、勢太がそばを離れたとわかったら朱麗を取り戻しにやってくる。勢太の目覚めた札幌から朱麗のいる小樽まで約30キロ。掃除機の機能を駆使した勢太の大いなる旅が始まる。だが、行く手にたちはだかる壁、ドア、段差! 自転車、子ども、老人! そして見つけた死体と、賀治野と、姉の死の謎! 次々に襲い掛かる難問を解決して小樽に辿り着き、勢太は朱麗を守ることができるのか。

受賞詳細ページ(早川清文学振興財団)


優秀賞

ミゼレーレ・メイ・デウス

宮園ありあ(著)
2021年1月発売予定

あらすじ
18世紀フランス――パリ・オペラ座演出家の殺害現場に残された血の伝言と遺体の手に握られた聖書の謎に、公妃と軍人が挑む。歴史の光と闇を描き出した重厚なミステリ。


候補作品

「地べたを旅立つ」 そえだ信(著)
「ミゼレーレ・メイ・デウス ー神よ我を憐みたまえ―」 宮園ありあ(著)
「エゴにのみ通ずるヒュプノ」 蝋化夕日(著)
「時空を超えた約束」 園田幸治(著)
「誰が何と言おうと」 織田弘助(著)

第10回アガサ・クリスティー賞について

  • 選考委員
  • 北上次郎、鴻巣友季子、清水直樹(ミステリマガジン編集長)
  • 応募数
  • 不明(第1次選考18作品、第2次選考5作品)
  • 賞金
  • アガサ・クリスティーにちなんだ賞牌、100万円
  • 掲載誌・発表
  • 公式サイト、ミステリマガジン、SFマガジン
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