第12回 日経小説大賞(2020)

利生の人 尊氏と正成

利生の人 尊氏と正成

天津佳之(著)
日本経済新聞出版から発売予定

あらすじ
時は鎌倉末期。討幕の陰謀が発覚したことで後醍醐天皇は一時隠岐に流されるが、北条得宗の悪政への不満から、治世の主体を幕府から朝廷に取り返すという近臣たちの討幕運動は各地の勢力と結びつき、やがて幕府内にも広がる。幕府の重職にあった足利高氏(尊氏)が、帝方の楠木正成に呼応するように寝返ったことで、ついに鎌倉幕府は滅亡。後醍醐帝が京に戻り、建武の新政がはじまるなか、帝と正成と高氏は同じ「利生」の志を持った禅宗の同門であることがわかる。「民がおのおのの本分を為し、生きる甲斐のある世にする」。しかし、私利私欲がうごめく政治の腐敗は、治世者が代われど止めようがなく、尊氏と正成の運命は引き裂かれていく。


候補作品

「利生の人 尊氏と正成」 天津佳之(著)
「在中庵 遠州添状」 天野行人(著)
「他人の子供」 江波年紀(著)
「デストピア・ジャパン」 森堂はっか(著)
「胸叩き」 放生充(著)

第12回 日経小説大賞

12月22日に第12回日経小説大賞の選考結果が発表されました。

選考委員:辻原登、高樹のぶ子、伊集院静
賞金:500万円
掲載:日本経済新聞朝刊

関連リンク
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